座右銘(禅・・円覚寺 釈 宗演老師の場合)

久しぶりに古本を引っ張り出して、元旦、零時より読む。

釈 宗演 著「叩けよ 開かれん」京文社書店 昭和13年発行

昔々・・大学時代、神田の古本屋で購入した本だが、年なので,もう読むことはあるまいと・・即日、読了した。

中でも、ご老師の座右銘・・「客と接するとき獨處(ひとりお)るが如くせよ、獨獨(ひとりお)るとき客に接するが如くせよ」は、過年・・奉魯愚のどこかで使わせてもらったが、9条中の第4条だった。

夏目漱石が師事、参禅した、鎌倉、円覚寺の管長だが、骨が太いですね。昔の禅者は・・!。

今の自分を含めて、ヘナヘナ根性の現代社会・・訳文は不要で紹介しておきます。

 

1 早く起きて未(いま)だ衣を更(か)えざるに静座  (せいざ)すること一炷香(いちちゅうこう)せよ

2既(すで)に衣帯(いたい)を著(つ)けなば必ず神仏を禮(れい)せよ

3眠りは時を違(ちが)えざれ食は飽(あ)くに至(いた)らざれ

4客に接するとき獨處(ひとりお)るが如くせよ

 獨獨(ひとりお)るとき客と接するが如くせよ

5尋常(じんじょう)苟(いやしく)も言わざれ言わば必ず行え

6機(き)に臨(のぞ)みては譲(ゆず)る勿(なか)れ事(こと)に当たっては再思(さいし)せよ

7妄(みだり)に過去を思う勿(なか)れ遠く将来を慮(おもんばか)れ

8丈夫(じょうぶ)の気を負(おお)い小児(しょうに)の心を抱け

9寝(しん)に就(つ)くとき棺(かん)を蓋(おお)が如く 褥(じょく)を離(はな)るるとき履(リ)を脱(だっ)するが如くせよ

*①静座、1炷香・・線香をわざわざ立てるに及びません。

 ②神仏を禮す・・坊さんは必ず・・と注釈あり。以上・・宗演老師の附記あり

 有(会)難うございました。