元服の書㉙ 因果の世界に落ちて五百年!抜け出す手段(手立て)は?  

中学・高校生とその親御さんたち~第2の人生を歩む方の 求道の問いに答えて書いています

Q:令和元年・・どのような目標の年でありたいですか? 

A:孫娘に、将来、何になりたいか聞いたオバアチャン・・私は看護婦にナリタイ。お婆ちゃんは?・・と切り返えされて思わず「ホトケサンに成るの・・」と答えたソウナ。

一休さんではないが、正月と同じで、イッタイ何が目出度いのか・・ホドホド・マアマアの・・よくわからない祭日を過ごしています。

禅語録「無門関」に、野狐禅に例えられる「百丈野狐」第二則公案がある。昔々この(大雄)山に住した・・私(お坊様)に行脚の僧が問い尋ねた・・「禅の修行を積んだ者は、因果応報(原因と結果)の世界から脱出できるでしょうか」私は「不落因果(因果に落ちず)」と答えたのですが その瞬間、狐の姿にされて五百年経過しました。

どうぞ助けてください」と、百丈に救済を求めた。

野狐から救った禅者、百丈の一語は「不昧(ふまい)因果」クラマサナイの意。

百丈懐海・・百丈720~814・唐 玄宗皇帝35歳の頃 楊貴妃の前年 誕生。国の上下で、爛熟、頽廃した時代。禅林清規の創定者。日本では聖武天皇桓武嵯峨天皇の頃の禅者。

この禅問答は、奉魯愚・碧巌の歩記「碧巌録 意訳」に詳述します

要は、後先考えず、今、ここにある生活、仕事を大事にしなさい・・と云うことです。悟りを求めて坐禅をしたり、東大合格を目指して塾通いしたり・・して得た成果は、かえって迷いを深めたり、後悔の繰り返しとなりましょう。どうやら根本的に「目的と手段」の後先を誤まっています。「手段と目的」が正解です。説教めいて言えば「手段・方法」の行為にベストを尽くせば、結果はどうあっても「マアマア」と納得できましよう。

例えば・・たかが3分の独りポッチ坐禅が出来ずに、安心を得たいとするのは傲慢でしょう。日頃の努力を重ねずに、大金を得たいとするには、タカラクジに当たるか、人をだましたり強盗したりしか方法がないのです。

因果応報に落ちない方法(対策)はアリマセン。

因果関係をだませないのなら、毎日の暮らし・・その1時間1分ずつを、誠実に、努力して・・その成果に甘んじる自分であることです。

結果とは「諦め」ではなく【明らめ】です。

落ち込む事はアリマセン!

今日、武田邦彦先生のブログを拝聴しました。https://takedanet.com/

「人生の目標・先と後」に感銘して、この野狐禅を引きずり出しました。

私は、日頃「お気に入り」に入れて、先生の語りを楽しみにしております。

是非ともに推奨いたします。