◆元服の書 (羅漢と真珠)61-3
弓和尚こと・・故/須原耕雲老師・・
*求道の問い(禅語碌の至言)に答えて書いています*
夏目漱石が釋 宗演老師に参禅して「門」という小説を書いた臨済宗の本山である。
石段を上って山門を入ると、杉木立の大木が聳え立つ本堂・舎利殿へ続く登りの坂道となる。
その左手に弓和尚の名で知られた我が師、故・須原耕雲老師の焔魔堂(弓道場)がある。私が、大学入学時、縁あって寄宿した続燈庵は、ちょうど舎利殿(専門道場)の裏手にあたる山頂近いところだ。
今から60年位前の頃・・まだまだ深山幽谷の趣きがあった。鳥の巣が参道の木々にあり、ウズラが子ウズラを列にして小走りしていた風景を思い出す。
今時の紅葉や桜狩りの押すな押すなの観光化した禅寺と訳が違う禅寺だった。
たまたま手紙類を整理中、平成11(1999)年、会社の仕事(57才時)の帰りか、お伺いした際の、老師からの手紙があり、その中に同封されていた「巻き藁(まきわら)」という弓道場生宛ての会報(原稿用紙に手書きしてコピーされた)が二篇見つかったので・・
「禅者の一語」元服の書NO61-1/「禅のパスポート」元服の書NO61-2/
「羅漢と真珠」のNO61-3/・・12/3付け奉魯愚で紹介します。
現在、出版の準備(第3稿)を編集しており、追加したり削除したり、徹しきれぬ一面をさらけ出して、恥をかく有様ですが、明夏まで位はかかりそうです。この奉魯愚で 古武士の如く弓道場におられた老師の佇(たたずま)いを 読み取っていただければ・・と念願いたします。3分間イス坐禅の極意は「弓和尚の澄心」であり、調心(ととのえる)であり、欧米の方にも、弓道は「究道」だと「禅ニヨル生活=行い」を教え、諭されたのです。その呼吸法を、噛んで含めるように語られておられるのです。
有(会)難とうございました。