禅は「自力・他力・神の力など かりることなく 独り自覚」できる・・!!

元服の書                    

      2023(令和5)年12月12日

        *禅・坐禅について(高校生等 求道の問いに)応えています

前略)禅において最も注目すべき事は・・宇宙や生物・人類の興亡のみならず、我々自身の苦しみと危機を・・人間あるいは自力・他力、あるいは危機を救う神の力「*deus ex machina*」なしに・・全く何の力も借りず解決できうるということである。

鈴木大拙選集 第24巻 大拙と禅を讃えて】R・H・プライス                                               保存版 第2刷追巻第3巻(株)春秋社発行 

(後略/抜粋要約p278~英文解説 石橋 裕訳16頁の15頁目)

この1冊 ラストのR・H・プライスの英/訳文を読み終えて、著者 鈴木大拙先生が、発行の昭和37年頃(僕が19才 明大の2回生頃)北鎌倉 円覚寺の向かい側、駆け込み寺=東慶寺 山頂の松ヶ丘文庫に坐住 執筆されていたご様子を思い出した。                          

父が戦前から、参禅の師として師事。法人 松ヶ丘文庫の創設に奔走したご縁があればこそ・・またそれ以前、富山県高岡の臨済宗大本山 国泰寺で江南軒ご老師に参禅して「大魯」の居士号を受け、昭和●年1月3日 僕が生まれたおり、国泰寺の泰寺をとって「泰次」と名付けていただいたご縁もあります。また父は、加賀 松任の出の母と結ばれて代々 氷見で魚問屋を営んでおりました。しかし体が弱く、家業は弟に譲り 自分は、近くの禅宗 国泰寺に参禅。鎌倉におられた禅哲学の泰斗、鈴木大拙博士の鞭撻をうけ書や墨筆画を志します。後年、鈴木大拙翁から「白鷗」の居士号を重ねて得た世界でも奇特な禅境書画作家でした・・1914(大正3)年9月28日~2007(平成19)年1月3日(寅92才逝去)

かって私がお会いした・・達道の禅者は、どなたも自分をヒケラカサナイ 清逸な方ばかり。「全部が正直な方で、正直禅者のみが禅ニヨル生活」をしているようです。京都でお会いした禅文化研究所の諸先生たち。南禅寺の柴山全慶ご老師など・・父おればこそ、お目にもかかれ親しくお話出来た方々でした。

何故、このようにチョットした記録をしているかというと・・私が父の生前・・「禅の墨蹟書画全集」の発行制作を約束しておりまして、どうやら体力・気力ともに、明年あたり、妹の福子共々、書画・墨蹟など作品の写真を撮影・編集準備しなければならない時期がきたからです。

禅境書偈・墨蹟画は、文字、言句に頼れない禅(境地)を代弁して、その禅機・禅境の全(まった)きを表現(表情)していると思っています。この出版の履歴に参考にしておきたいからです。

禅は、もともと「どの人ももつ自分独りの自覚生活」そのものです。それに気づくのに役立たずで無価値な「独り坐禅」をなさること・・が大切な独参=独悟の必須です。        

禅は宗教でもないし、道徳やヨガのような 心境の錬磨修行のようなものでもない。造作のない「自然と同根」の体験さえ発覚できればOKな・・生活の実行です。    

禅を世界に知らしめた仏教学者、宗教哲学者・・鈴木大拙翁といえど、「冷暖自知」するにしかず・・と、禅の公案を事例に紹介なさるのである。 

だから、とりわけ外国人で「禅」に関心のアル方は・・鈴木大拙全集を読み ドップリ英文や外国語文献に浸りこんで(矛盾する言い方ですが)文字や言葉・造作からではない【生きた禅ニヨル生活】を実務の生活・行動から~禅境画や独りイス坐禅から~摂取することを推奨します。昔の日本には、この風土そのものに「禅」は生きておりました。今は消え去りナイのか・・あっ(会っ/在っ/有っ)ても誰も気づきません。

冒頭、何の力も借らず 独り自ずから会得する境地を、鈴木大拙選集 第24巻 P158の禅問答から 紹介しておきます。

般若寺 啓柔禅師が上堂の際 板声が三度高らかに打ち鳴らされるのを聞いて、大衆はすべて堂に集まってきた。                  そこて師一偈を示して曰く・・

妙なるかな板鳴ること三声、諸僧みな来参す

すでによく時報を心得ておるから

今わしが改めて繰り返すには及ばぬ」  

こういったまま師は堂を去って退いたソウナ・・(同-雲六/五十五丁のA)

(コンナ出来事で見性のヒトカケラが見付かったなど思うなよ 詮索無効 言訳不要) 

 

       有(会)難とうございました。

デウス エクス マキナ・危機を救う神の力*

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