◆拄杖は長きを争わず・・誠拙

元服の書 NO57            *中学・高校生とその親御さんたち~第2の人生を歩む方の問いに答えて書いています*

◆「拄杖(しゅじょう)は長きを争(あらそ)わず」

・・誠拙周樗(せいせつしゅうちょ1745~1820)

杖は禅者が常に行脚(修行旅)に携えている持ち物であり、よく禅問答に登場します。自分自身を譬える言葉でもある。

長短を争わない・・という意は、損得勝負、利権是非の比較をしないとの意味であり禅ニヨル生活の心境を道(い)う。宇宙や大自然の動植物の生命も一つひとつ輝いている。

確かに、誠拙周樗その人の生きざまは、虚名行為を否定して、忘路亭と名付けた庵に住し・・これは寒山拾得(唐代の禅者)遊山途上、帰る道、戻る庵を忘れた例え・・鎌倉・円覚寺の中興の祖(第百八十九世)と称えられる禅者です。

昔、続燈庵に寄宿して、お茶の水(明大)へ通学時代、ご縁のある正伝庵や佛日庵、白鹿洞の前を日毎に通りながら、意気に任せて立ち寄りもせず、禅の荒廃を嘆いた純禅の人(古月禅材の法孫、月船禅慧門下)を見過ごしていた私が恥ずかしい(うわさ話に・・大枚500両の寄付をした檀家に礼も云わず、それを罵しられて、私がもらう金ではない。布施の福徳の行為であるだけだ・・と喝破した禅坊さんとの認識だけでした。私は無功徳禅を主張し、役立たずの、3分間独りポッチのイス禅を推奨していますが、なんと「無用道人」を名乗る先達であったとは・・禅僧の遺偈 古田紹欽 春秋社 関東の臨済禅を復興すP197 オカゲサマで大いに参考になりました)

昨日(2021.8.8)・・コロナウイルス蔓延による五輪(2020)延期の大会が閉幕しました。

ようやく7月末、2回の老人優先のワクチン注射を終り、猛暑によるのか、注射の副反応によるのか、はたまた八十翁に手の届く老人の所為か・・思考能力が散漫で、TVを見ても感動がアリマセン。ただ選手たちが「勝った・・メダルを逃した」と言っているだけの印象が残ります。

今でも、次のフランスと共同開催して、延期開催はなしにしてもらい、打倒コロナ対策の1年にしてもらいたかった・・と思います。

有(会)難とうございました。

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